11次元においては、「何も始まっていない状態」と「すべてが滅尽して終わった状態」は同じである。言い換えれば、過去と未来の区別のない”Everything is Nothing”という状態がただそこに(在るともいえない状態で)在るといえる。
純粋な認識作用である無性法認(忍)が「何もない」ことを認識するためにどうするか?そのためには、「何もない」状態を「過去」と「未来」に分け、その間に「現在」を置き、時間の流れを作ることになるであろう。
無性法認(忍)は、「何もない」、「過去」と「未来」の間に無限のプロセス(無限の存在であり、無限の「現在」)を作り、「何もない」ことを思考により認識しようとしているのだ。
この「現在」について説明しているのが、法華経であるともいえる。
すなわち、現在とは、無限の「過去」(実は「未来」も「過去」の思考である)を認識する純粋な認識作用であり、無性法認(忍)そのものであるといえる。