授記を得た菩薩たちは、現一切色身三昧により、仏国土からビッグバン(天地創造)を起こし、その世界に出生する。
他方で、六道輪廻の中にいる衆生(ここでは凡夫ということにする)のビッグバンの態様はよくわからないが、ここは、菩薩たちのビッグバンをもとに考えるしかない。
菩薩たちの認識する無限は仏国土レベルの無限であり、その無限は無数の三千世界(一つの個の創造し得るイメージの限界)を内包している。
そのため、一つの人格(人間の場合)の三千世界の限界に囚われることなく、姿形を変えて、あらゆる世界を創造して出生することができる。
他方で、凡夫の認識しうる無限は一つの三千世界にとどまる。それは、あらゆる生命がそれぞれ別の宇宙を生きているということを理解していないからである(実際には、生物にしろ、無生物にしろ、その意識の中に宇宙が広がっているのである。ゴキブリにすら「インナー・ユニバース」がある!)。
したがって、彼らの天地創造と出生には一つ三千世界の範囲内にとどまる。
しかも、自我への執着の度合いにより、天→人間→修羅→畜生→餓鬼→地獄と存在のレベルが劣化するほど、三千世界の範囲は狭まると考える。